世の中が移ろい行く様を他人事のように傍観していると、時の流れの速さというものを実感せずにはいられない。
自分が子供の頃には夢物語だったことが、今や現実のものとして目の前にあると、時の流れが加速度的に速まり、「あんなことイイな、できたらイイな!」ってことがすでに過去のものとして「.....あるよ。」って言われそうで何だか怖い。
昔描いた未来は確実に、でもボクが想像していたよりも速いスピードで近づきつつあるらしい。
世の中は本当に変わった。
人々の生活はより便利に、より簡単に、より快適なものへとどんどん変化していく。
そこにむかし見たはずの街の風景は、面影すら感じられない。
懐古趣味的なものはいつの間にやら何処かへと放り出され、「新しいものこそが正義」「革新こそ人類が生きる証」と言わんが如く、次から次へとイノベーティブなソリューションがサジェストされる。
自分はどうだろうか。
以前に比べて変わったのか?
ちゃんと日々の経験を糧として、着実な進歩を遂げているのだろうか?
ただ単に惰性に流されて漠然と無為な時間を過ごしていやしないだろうか。
「大人になった」とひと言では片付けられないものもある。
昔の自分が今の己の体たらくを嘆いている気がしないでもない。
少しは自身の成長のようなものを感じる一方で、諦めに似た挫折感に気づかされる場面も多々ある。
昔の自分が今の現実を見たら、なんて言うんだろう?
きっと嘆くに違いない。
「こんなはずじゃなかったのに」と。